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【おすすめ耳かきASMR】第12回:音の実力派登場!確かに感じる心地よさとどこか納得するリアルさ

※本文章はあくまで個人の見解です

 

前置きなんざいらないんですよ、早速行きましょう。

 

Kafues ASMRさんの【ASMR】 奥まで響く耳かき Ear cleaning

のご紹介です!

 

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音だけで勝負。その意気や良し

この動画は俗に言うNo talking,No Speakingと呼ばれる人の話し声が入っていないASMR動画になります。

ロールプレイ要素があって、お話としての面白さやシチュエーションを楽しむ人にとっては声が聞き心地が良かったり、話の内容が面白い事が重要視されるのと同じで、こちらのタイプはとにかく落ち着いて聞きたい、そのまま眠るために聞きたい、といったニーズにピッタリな動画となっています。

 

今までのASMR動画紹介で、全く人の声が入っていない動画はなかなか紹介出来ていなかったかもしれません。

 

前述の通り全くタイプの違う動画になるので、どういったユーザに向けて作られた動画かという違いになってきて、どちらが良い悪い、人気があるないというのはそんなに簡単に語れませんが、実はASMRを純粋に楽しみたい、音だけでいいという人はあまり多くないんじゃないかと思っています。

 

なんなら私が寝落ちに使う際にも、No talking,No speakingにこだわったりはしません。さほど声は気にならないからです。

 

そういった意味では、目的外の音を全て省いたこの類いの作品は「とにかく自分たちの作る音を聞いてくれ!」という意気込みを感じますね。

 

それでは、その音はどうなのかといいますと、結論から言うとピカイチです。

 

徹底した荒い音

「荒い」という表現は語弊を招きそうなので先に言っておくと、悪いという意味ではありません。丁寧な耳かきの音ではなく、割と力強く掻き出す荒さを指します。

 

この耳かき音はそれほどリアルではありません。

リアルに寄せていないと言うのが正しいかもしれないです。

 

実際の耳かきでは耳を傷付けてはいけないので、耳に綿棒や耳かき棒を力強く押しつけることは避けるべきです。そのため、ごりごりとひっかくような音を聞く機会はそれほど多くありません。せいぜい大物をとるために、丁寧に何度も同じところを掻く場合に限り――という印象です。

 

この動画ではそんな強めの音が大半を占めているので、そういった意味ではリアルさは求めていないのでしょう。

 

前回の記事で音の心地よさは音のリアルさに繋がると書きましたが、音の心地よさはリアルさだけで決まる訳ではありません。

 

つまり100という答えになるのに50+50や10×10、1200/12などいろいろな形があるのと同様に、心地よさも様々な要因が起因するのです。

 

荒い音を聞く場面として、大物を取る時に聞く音だと言いました。大物なので多少大味な耳かきストロークが必要になったり、耳の奥に逃がさないように繊細に動かしたりするなかで、耳にくっついた大物を取る際は多少力強く剥がす場面があるでしょう。そういうときに聞きそうですよね。

 

それこそさっき言ったように何度もひっかくことは耳的に御法度なので、最小回数かつピンポイントでひっかき剥がすはずなので、このゴソゴソ音はそれほど長く聞けません。

 

でもこの音、要は大物が攻略される瞬間の音な訳で、その音って間違いなく心地よいですよね。心地よい音ですがそう頻繁に聞くことが出来ない音です。

 

松茸や三大珍味みたいなものです(?)

 

では実際の耳かきで頻繁に聞くことが出来ないのであれば、ASMR動画の出番だと言うことです。

 

きっとこの動画を見た際には、その禁忌に震え、その心地よさにまた震えることになるでしょう。耳奥という繊細で敏感、本来何度も耳かきをすることが出来ない場所を何度も力強く擦られる音というのは耳かきASMRの特権です。

 

この動画はその特権を持ちし動画なのです。

 

荒さの中に粗はない

No talking系の動画を聞いていて、いつも思うのが粗についてです。

荒さとか粗とかゴチャゴチャしてきますが、今話す粗はさっきと違って良くない方の話です。

 

粗というのは分かりやすくたとえればマイクのハウリングのような不必要な音になります。環境音は時に心地よさを引き延ばしてくれますが、粗はただただ不快になることが多いです。

人によって何を粗と感じるかはそれぞれですが、例えばマイクを支える支柱に何かが当たってしまった音や、マイク付近で不意にならしてしまうノイズなどがそれに当たります。

(ちなみに私はASMR動画でよく見る、音の鳴るものを取り敢えず鳴らすのが苦手で、綿棒を出す前に入れ物を振る、ビニルのラッピングを取る音や取った後それを握る音なんかも苦手です)

 

細かい話をするようで恐縮ですが、何度も聞きたくなるようなASMRというのは極力良い音でかつ極力不快な音がないことが大前提になります。つまりどんなにいい音であっても合間合間に不快な音が入っていると我慢したり、飛ばさなければいけなくなるのでリピートする気持ちは薄れてしまいます。

 

その点でもこの動画はとても緻密で、No talkingの性質上他の音が鳴ってしまうと一瞬で気が付くのですが全編通してほとんど気になるところがありません。終始心地の良い音だけで構成されています。ノイズというノイズがキャンセルされています。

 

これはとても大事なことで、聞いている本人は割と気付かないもので、いい音のはずなのに何故かしっくりこない……と感じてしまいがちです。

文字にしてみるとあぁそれだけのことか、と言う話ですが、こうして心地よく聞こえる要因を体系的に理解することは最高の音への出会いには欠かせないと思っています。

 

そして同時に、そういったことに気を配った動画を作れる人もまた、とても希少だと感じています。

 

 

最後に

細かな要因が折り重なった結果の至極の作品、この方の動画はどれも素晴らしいので紹介している動画に限らず、他の作品を見てみることを強くおすすめします。

また、ここ最近活動を始めたと言うことで動画の更新頻度や、精力的活動という点でも今がアツイと思っています。

引き続き私も応援してきますので、皆さんも是非。